土地の評価額を下げる要素とは【不動産の相続税評価】
相続財産に土地が含まれる場合、相続税計算のために相続税評価額を算出しなければなりません。
土地の相続税評価額は国税庁が公表している路線価を基に計算します。(路線価が設定されていない土地は固定資産税評価額に倍率を掛けて算出します。)
路線価は原則として地価公示価格(国土交通省が発表する土地の価格)よりも2割ほど低い価格で設定されているため、相続税評価額は実際の取引価格よりも安くなります。
しかし、土地の状態によっては減額要素を含むこともあるため、相続税を更に安くできる可能性もあります。
土地の相続税評価額算出方法
相続財産に含まれる土地の評価は、基本的に以下の二つの方法で算出します。
(1)路線価方式
路線価は、国税庁が定めた土地の価格です。
相続時の土地評価=正面路線価×補正率×土地の面積
で計算します。
(2)倍率方式
倍率方式は路線価が設定されていない土地に対して用いられる算出方法です。
相続時の土地評価=固定資産税評価額×倍率
で算出されます。
路線価と評価倍率はそれぞれ国税庁の公式HPから確認することが可能です。
相続税評価額を下げる要素とは
上記の路線価や倍率方式での評価方法を見ると、一見、土地の相続評価は簡単なように思えますが、土地の価格を決める要素は路線価や倍率だけでなく、「土地の形」や、「位置」によっても変動します。
主な補正要素として以下のものがあります。
①奥行価格補正
土地の奥行が長いまたは短いなどの場合、価格補正を行います。
②不整形地補正
土地が正方形や長方形ではなく、「いびつ」な形状の場合も補正を行います。
③間口狭小補正
接道部の間口が狭く、道路への出入り等が不便とされる場合も補正します。
④奥行長大補正
間口に対して奥行が長い土地(「奥行距離 ÷ 間口距離」が2以上の土地)が対象です。
⑤がけ地補正
宅地に斜面(崖)がある場合です。ただし、対象は斜面の角度が30度以上になっているがけ地部分で、斜面の向きによって補正率が変動します。
上記のように、通常の土地と比較して利用が制限される土地は、様々な補正率をかけて価格が安くなります。
これらを知らなければ、相続税評価額を高く見積もってしまい、相続税を多めに支払うことに繋がります。
土地評価は他にも価格が変動する要素があるため、それらを加味した上で相続税評価をしなければなりません。
これらは複雑なため、税理士であっても経験が浅ければ評価を間違える可能性があります。相続税をなるべく抑えたい場合、経験のある税理士に適正評価をしてもらうことをお勧めいたします。
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