相続税の還付について
相続税の計算はとても複雑なので、本来のものとは異なる金額で申告してしまうケースは多いです。もし、少ない金額で申告した場合は、「過少申告」として追加の税金を支払う羽目になってしまうので注意が必要です。
では、逆に高い金額で申告した=相続税を納め過ぎた場合はどうなるのでしょう。
結論を言えば、税金を多く納めても問題はありませんが、払い過ぎたお金は自動で返ってきません。取り戻すには、自ら還付制度を利用して手続きをする必要があります。
相続税の還付とは
相続税還付とは、相続税の申告書を見直し、払い過ぎた税金を返してもらう手続きです。
自身で申告及び納付をした場合に多く発生しますが、税理士に依頼していた場合にも発生することがあります。
相続税の払い過ぎが起こる原因
(1)土地評価
土地の評価は相続税算出の中でとても難しい部分です。そのため、専門でない方が評価者だった場合、高額な算定をして税額を高くしてしまう可能性があります。
土地には高低差や建築制限・線路に近い・日照障害などの評価減となるポイントがあります。専門家でないと、それら全てを理解して適正な評価を行うことは困難です。
(2)税務署から通達は来ない
相続税を払い過ぎても税務署から通達が来ることはありません。
相続税の納付は、申告者が申請した金額に則っているため、税務署側に非はありません。税務署が通達を行うのは、税金の支払いが不足している時だけです。
(3)相続専門でない税理士の存在
税理士といっても全ての分野を得意としているわけではありません。会計を専門とする税理士、相続税等の資産税を専門とする税理士がいます。
そのため、分野に精通していなかったり、経験が不足している税理士に相続税算出を依頼した場合は相続税の納め過ぎが発生する可能性があります。
プロだから安心ということはありません。
相続税還付の手続き
払い過ぎた相続税は期限内に「更正の請求」をすることで取り戻せます。
(1)手続きの流れ
↓
税務署の審査実施
↓
更生通知書が届く
↓
指定口座に還付金が振り込まれる
更正内容によっても前後しますが、請求から還付まで大体6ヶ月くらいはかかると考えておきましょう。
(2)期限
相続税の申告は、相続開始の翌日から10ヶ月以内ですが、更正の請求の手続き期限は相続税の申告期限から5年間となっています。
つまり、相続開始から5年10ヶ月を過ぎてしまうと還付請求は出来ないということになります。くれぐれも期限切れに注意しましょう。
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